破格の考え方
前回書いた破格の考え方です。
-
-
完全格に一点足りない再建格(さいけんかく)の考え方
続きを見る
破格の見方をもう少し例題をあげてみてみましょう。
再建の部分は✕で書いてあります。
例題1
生 生 生
日 月 年
戊 丙 戊 ⇒ 土 火 土
午 辰 辰 ⇒ 火 土 土
上記命式は、宿命の午火か丙火を除くと、稼穡成因格(かしょくせいいんかく)となります。
そこでこの命式は、稼穡成因月干または日支破格となります。
宿命は地支より天干が先に消化しやすいです。よって、日支破格となります。
【稼穡成因月干破格】
生 生 生
日 月 年
戊 丙 戊 ⇒ 土 ✕ 土
午 辰 辰 ⇒ 火 土 土
【稼穡成因日支破格】
生 生 生
日 月 年
戊 丙 戊 ⇒ 土 火 土
午 辰 辰 ⇒ ✕ 土 土
宿命の守護神は、破の再建する部分です。
丙または、丁(午の二十八元)が守護神です。
再建しなければならない部分が、月干と日支を行ったり来たりして、移動します。
例題2
生 生 生
日 月 年
戊 丁 丁 ⇒ 土 火 火
戌 未 未 ⇒ 土 土 土
上記命式は、宿命の丁火を除くと、稼穡成因格(かしょくせいいんかく)となります。
そこで、この命式は、稼穡成因年干または月干破格となります。
生 生 生
日 月 年
戊 丁 丁 ⇒ 土 火 ✕
戌 未 未 ⇒ 土 土 土
宿命は年干より月干が日干に近いので、自分の無意識の運勢が、月干を宿命に取り込んで、年干を宿命から除こうとします。よって年干破格となります。
宿命の守護神は、破の再建する部分です。
年干、丁が守護神です。
再建しなければならない部分は、年干と月干を行ったり来たりして移動します。しかし、年干が顕著に表れます。
例題3
生 生 生
日 月 年
甲 甲 癸 ⇒ 木 木 水
寅 寅 巳 ⇒ 木 木 火
上記命式は、宿命の年干癸水を除くと、曲直洩気格(きょくちょくえいきかく)となります。
宿命の年支巳火を除くと、曲直成因格(きょくちょくせいいんかく)となります。
ですから、この命式は、曲直洩気年干破格と曲直成因年支破格をを上下(年干と年支)に移動する命式です。
父(年干)を除いたり、母(年支)を除いたりする宿命です。
【曲直成因年支破格】
生 生 生
日 月 年
甲 甲 癸 ⇒ 木 木 水
寅 寅 巳 ⇒ 木 木 ✕
【曲直洩気年干破格】
生 生 生
日 月 年
甲 甲 癸 ⇒ 木 木 ✕
寅 寅 巳 ⇒ 木 木 火
宿命は巳ー寅の害です。巳が孤立しますので、癸を宿命に入れようとします。よって曲直成因年支破格となり、年支を宿命から外そうとする運勢です。
宿命の守護神は、破の再建する部分です。
丙(巳の二十八元)が守護神です。
再建しなければならない部分は、年支になります。
例題4
生 生 生
日 月 年
甲 甲 癸 ⇒ 木 火 木
寅 寅 戌 ⇒ 木 木 土
上記命式は、宿命の年支戊土を除くと、曲直洩気格(きょくちょくえいきかく)となります。
ですからこの命式は、曲直洩気年支破格(きょくちょくえいきねんしはかく)です。
母(年支)から離れることで宿命が稼働します。
生 生 生
日 月 年
甲 丙 甲 ⇒ 木 火 木
寅 寅 戌 ⇒ 木 木 ✕
ところが、寅ー戌は半会して火性になります。
生 生 生
日 月 年
甲 丙 甲 ⇒ 木 火 ✕
寅 寅 戌 ⇒ 火 火 火
すると、従生格年干破格となります。
年干甲木が宿命にないと、従生格(じゅうしょうかく)になるからです。
ですからこの宿命は、半会しないと年支破格、半会すると年干破格になります。
最初は宿命から母の影響を離すことで宿命が稼働し、後々、父の影響からもはなれないと宿命が稼働しないということになります。
守護神は、戊、甲が交互に移動することになります。
運命を稼働させるには、木生火、火生土と流してくれる丙火が通干支の役目として重要になります。
宿命に支合、半会、干合などがある場合は、変化した気が運命に現れやすいので、変化した気で命式をみます。
よって上記命式は、従生格年干破格となり、甲木が守護神です。
宿命が干合や支合、半会で変化するときは、変化する前はふつうの意識で、変化した後は、何かに追い込まれた意識になります。
人は選択しなければいけない局面にたつと、宿命は追い込まれた状態で稼働します。よって、宿命の干合、支合、半会が運命に現れます。
ですから、運命を論じる時は、宿命が干合や支合、半会で変化した状態で判断しなければなりません。
まとめ
破格の見方を例題をあげて書いてみました。
難しくて分からない方もいると思います。すみません。
私も破格は最初はさっぱり分からなかったのですが、分かると楽しくなり、命式全体を見ることができるようになりました。
でもやっぱり基礎が分からないと、理解できないので、また基礎も書きますね。
破格の開運法もいつか書きたいと思います。